アーキテクチャの生態系

2009年11月07日 01:57

「長居しないように椅子を硬めにしてお客の回転率を上げる」という例に見るように系の制限がユーザの行動を誘導する仕組みをこの本では「アーキテクチャ」と呼んでいる。そして「生態系」とはそのようなアーキテクチャが生物の世界と同じように淘汰されていくことを表している。
 しかし、そんなことよりも個人的にはケータイ小説の「ケータイ」のアーキテクチャに注目した行間の読み方に非常に納得させられた。

以下、メモ:

・Google:
 ページランクにより、ユーザによる推薦情報を機械的に抽出する仕組みで繁栄。

・Blog:
 リンクを簡単に貼ることのできる仕組みが、Googleのページランクという
 環境の上で繁栄。

・2ちゃんねる
 Googleには現れない(dat落ちしてしまうので)世界で繁栄。全員匿名で逆に
 常連を排除したアーキテクチャ。匿名だが同じ言葉を使うことで擬似的な内輪。

・mixi
 儀礼的無関心=「電車の中で目が合ってもお互いすぐに目をそらすような無関心さ」
  ↓
 あしあとがついてしまうことで、強制的関心=「自分に誰が関心を持っているか分かる」

・Winny
 自分が何を配布可能にしているのか知ることができない。
 人気の高いファイルは多くのノードにコピーされる。

・Second Life
 時間と位置を同期させないと他のユーザに会えないので、なんとかく
 人口密度が低い(=閑散としている)印象

・チャット
 同期

・Twitter
 選択同期

・ニコニコ動画
 疑似同期

・ケータイ小説
 昔のPHSには文字数制限の異なる二つのメールシステムがあった。
 「恋空」では直接語られていないが、二つのアーキテクチャの異なる
 メールの使い分けが行間で意味を持っている部分がある。
 全体的にケータイ操作ログなのだが、ケータイを日常的にコミュニケーションに
 使っているならそれはリアリティのあるコミュニケーションのログになり得る。

以上


今日の日経経済教室

2009年11月06日 23:15


・住宅バブル崩壊前には価格ののベキ乗指数が1に近かったが、バブル崩壊後は2にちかっいた
・トレーダーには合理的な判断をするトレーダーと、独自の判断基準を持つノイズトレーダーがいる
・ノイズトレーダーが集団的に同じ投資行動を取る現象はイジングモデルでモデル化できる

本日も経済物理の話題だった

今日の日経経済教室

2009年11月04日 23:24

「締め切り当日までT日ある段階で申し込みをする人の数は1/Tに比例する→参加者の正確な見積もりができる」
「現代の株式取引で記録できるデータの数は日次データしかとれなかった時代と比べると100万倍多く、これは精度の差としては肉眼と電子顕微鏡の違いがある」

今日の日経新聞の経済教室は高安美佐子さんだった。彼女はフラクタルや経済物理の著作で知られている。最近では物の売買などの記録は逐次ログを取られているので、そのなかから統計的な特徴や法則を見いだすことができている、という話だった。

サイバービア 〜電脳郊外が“あなた”を変える

2009年10月21日 03:33

サイバービア 〜電脳郊外が“あなた”を変える

はじめに、の章でお互いに道を挟んだ窓越しにだけコミュニケーションするミスターブラックとミスホワイトという話が面白かったので買ってしまった。

サイバービアとはサバービア(郊外)の駄洒落。
70年代にアメリカではしがらみの多い都市から郊外への人口の移動があって、現代ではネット郊外に人が移動してるのだそうだ。

流行りの行動経済学の本と思っていたが、切り口はサイバネティクスだった。人がネットから受け取るフィードバックに重点が置かれている。
たからタイトルとあんまり関係ないと思える事が結構書いてある。

たとえば「情報機器を装備させてお互いに最新情報を交換させ有機的に行動する市街戦用小隊は意外とうまく行かない。直ぐに敵が情報を混乱させて来るからだ」など。

あとは、ホールアースカタログとマクルーハンという人はあとで調べよう。

映画批評の部分はなくてよかったかも、、

他には検索キーワードを見るとその人が誰にも打ち明けていない悩みまで全部分かる、とか暗殺「予測」サイトなど、まあ参考になった









IT帝国の興亡 スティーブ・ジョブズ革命

2009年10月06日 01:21

IT帝国の興亡 スティーブ・ジョブズ革命

日本人の著者によるスティーブ・ジョブズの伝記、かと思ったがApple, Microsoft, Yahoo. Google, DELLのここ5年くらいの攻防が話の中心。特にMicrosoftのYahoo買収騒ぎとDELLの方針転換などWeb上のニュースとして聞いたことがあることでも、こうやって本になっていろいろな視点でみると緊張感があっていい。